【精神科看護師】精神科はきつい?20年働いて分かった向いている人

精神科看護はきついのかを20年働いた精神科看護師が解説する経験談のアイキャッチ画像 看護師のキャリア

「精神科の看護師は、きついって本当?」「病むって聞くけど、大丈夫?」。精神科への転職や異動を考えたとき、そんな不安を感じる人は多いと思います。ネットには、いろいろなうわさもあり、何を信じればいいか迷いますよね。

私は精神科看護師として、20年働いています。民間と公立の病院、一般の病棟と精神科の病棟、そして精神科では救急・急性期から慢性期まで、いくつもの病棟を経験してきました。きついと感じたことも、やりがいを感じたことも、たくさんあります。

この記事では、精神科看護のきつさとやりがい、一般の病棟との違い、向いている人・向いていない人を、正直にまとめます。良いところも、つらいところも知ったうえで、判断してもらえたらうれしいです。

こんな悩みはありませんか
  • 精神科への転職や異動を迷っている
  • 精神科はきつい、病むと聞いて不安
  • 一般の病棟と何が違うのか知りたい
  • 自分が精神科に向いているか分からない
悩んでいる人

精神科って、やっぱりきついのかな。

ひといき案内人

きつさもやりがいも、両方あります。20年働いて感じたことを、正直にお話しします。

精神科看護がきついと感じたこと

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まずは、私が精神科看護で、きついと感じたことからお伝えします。体力よりも、気持ちの面でのきつさが大きかったと感じます。ここでお伝えするのは、私の経験です。職場によって、状況は大きく違います。あくまで一人の看護師の実感として、読んでください。転職を考えている人が、事前に知っておくと安心できることでもあります。

心ない言葉を受け止めるつらさ

患者さんから、心ない言葉を言われたことがあります。言われたときは、やはりつらいものです。

ただ、その言葉は、病気の症状や、そのときの状態から出たものでもあります。私は、その人の性格ではなく、状態として受け止めるようにしてきました。それでも、つらい気持ちを無理に抑える必要はないと思います。

看護師が守られていないと感じる場面

職場によっては、看護師が守られていないと感じる場面もありました。

  • 患者さんと直接関わる時間は、看護師がいちばん長い
  • それでも、医師の判断が優先され、看護師の声が届きにくいことがある

現場で踏ん張る看護師を、組織として支える体制があるかどうかは、働きやすさに大きく影響します。

看護師の対応が悪いと言われる

うまくいかないことがあると、「看護師の対応が悪い」と言われることもありました。

精一杯対応していても、そう言われるのは、気持ちの面でこたえます。ひとりで抱え込まず、チームで振り返ることが大切だと感じています。

精神科看護のやりがい

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きついことがある一方で、精神科看護には、ほかでは得られないやりがいもあります。私が20年続けてこられたのは、このやりがいがあったからだと思います。ここでは、私が感じているやりがいを、3つ紹介します。きつさと並べて、読んでみてください。きつさだけで判断せず、やりがいとのバランスで考えてみてください。

自分自身の成長を感じる

精神科看護では、人間の心や行動の奥深さを学べます。

患者さんと関わるなかで、自分の考え方や見方も広がっていきます。自分自身の成長を感じられるのは、大きなやりがいです。

一人ひとりとじっくり向き合える

精神科看護は、他人の人生に踏み込んでいる感じがあります。

だからこそ、じっくり話を聴いて、患者さん一人ひとりと向き合う必要があります。人と深く関われることは、精神科ならではの魅力です。

多職種で支える過程が楽しい

精神科では、多職種で、患者さんを多角的に支えるために、カンファレンスを行っています。

  • 医師、看護師、ほかの職種が意見を出し合う
  • 試行錯誤しながら、支え方を考える

さまざまな意見を出し合い、試行錯誤していく過程も、私は楽しいと感じています。

一般の病棟との違い

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私は、一般の病棟と精神科の病棟の両方で働いてきました。その経験から、精神科看護には、一般の病棟とは違う特徴があると感じています。ここでは、特に違いを感じた点を、3つ紹介します。どちらが良い悪いではなく、看護の見方の違いとして読んでください。転職や異動の前に知っておくと、働き始めてからの戸惑いが減ります。

病気よりも人を見る

精神科看護では、病気(疾患)を見ているというより、人を見ている感じがします。

症状だけでなく、その人の考え方や、これまでの暮らしにも目を向けます。人そのものと向き合うのが、精神科看護の特徴だと感じます。

生活のしづらさに介入する

精神科看護では、患者さんの生活のしづらさに、介入していきます。

生活の中で何に困っているのかを一緒に考え、その人らしい暮らしに近づけるよう支えます。

話を聴く時間が看護になる

一般の病棟では、処置やケアの時間が多くを占めます。精神科では、話を聴く時間そのものが、看護の大切な部分になります。

じっくり話を聴くことが、患者さんを支える力になるのです。

技術やスキルの違いについては、精神科はレベルが低い?落ちる技術と上がる技術を解説にまとめています。

精神科に向いている人

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精神科看護には、向き・不向きがあると、私は感じています。ここでは、私が見てきた中で、精神科に向いていると思う人の特徴を、3つ紹介します。あくまで私の考えです。当てはまらなくても、働きながら身につく部分もあります。自分に当てはまるものがあるか、照らし合わせながら読んでみてください。

相手の立場に立って考えられる人

相手の立場に立って考えられる人は、精神科に向いていると思います。

行動だけを見て決めつけず、その背景を想像できることが、精神科看護では大切です。

適度に聞き流せる人

すべての言葉を、真正面から受け止めていると、心がもちません。

大切なことは受け止めつつ、適度に聞き流せることも、精神科で長く働くための力です。

協調性がある人

精神科看護は、チームで支える仕事です。

多職種で意見を出し合うため、周りと協力できる人は、力を発揮しやすいと感じます。

精神科に向いていない人

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次に、精神科で苦労しやすいと私が感じる人の特徴を、紹介します。ただし、向いていないからダメ、ということではありません。自分の傾向を知っておけば、つらくなる前に気づけます。自分を知るためのヒントとして、読んでください。当てはまるものがあっても、工夫次第で働きやすくなることはあります。

白黒はっきりさせたい人

精神科看護では、すぐに答えが出ないことが多くあります。

白黒はっきりさせたい人は、あいまいさにもどかしさを感じやすいと思います。

共感しすぎて感情が引っ張られる人

共感は大切です。ただ、共感しすぎて、自分の感情まで引っ張られてしまうと、心が疲れてしまいます。

相手の気持ちに寄り添いながらも、自分と相手の間に線を引くことが必要です。

自分がよくしないとと抱え込む人

責任感が強いのは、良いことです。ただ、「自分がこの患者さんを良くしないと」と抱え込みすぎると、苦しくなります。

精神科は、チームで支える場所です。ひとりで背負わなくていいのです。

予定外の変化が苦手な人

精神科では、予定外の変化や、イレギュラーな対応が起こります。

計画どおりに進めたい人は、変化への対応に疲れやすいかもしれません。

病まないための心がけ

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「精神科の看護師は病む」という声を、聞いたことがあるかもしれません。私は、長く働くためには、いくつかの心がけが大切だと感じています。ここでは、私が実際に気をつけていることを、3つ紹介します。完璧を目指さないことが、共通するポイントです。どれも、精神科に限らず、看護の仕事を長く続けるために役立つことです。

ある程度でいいと考える

私は、ある程度でいいと思っています。

すべてを完璧にこなそうとすると、心がもちません。ほどほどに力を抜くことも、長く働くための工夫です。

仕事とプライベートを分ける

仕事とプライベートは、きっちり分けるようにしています。

仕事のことを家まで持ち帰らないことが、心を守ることにつながります。切り替え方は、仕事の嫌なことを家まで引きずる時の切り替え方にまとめています。

エネルギーが減ったら回復させる

自分のエネルギーが減っていると感じるときは、回復させるようにしています。

  • 趣味の時間をつくる
  • リラックスする
  • しっかり寝る

減ったエネルギーは、意識して補うことが大切です。朝の状態を測る方法は、仕事に行きたくない朝は心のスケールで考えるで紹介しています。

精神科へ転職する前の確認

精神科へ転職する前に確認したいことを紹介する見出し画像

精神科への転職や異動を考えているなら、事前に確認しておきたいことがあります。同じ精神科でも、病院や病棟によって、働き方は大きく違います。ここでは、私の経験から、確認しておきたいことを、3つ紹介します。見学や面接のときに、ぜひ確かめてください。入職してからの「こんなはずじゃなかった」を減らすことにつながります。

看護師を守る体制があるか

患者さんとの関わりで困ったとき、看護師を守る体制があるかは、とても大切です。

トラブルがあったときに、チームや組織でどう対応しているのか。面接で質問してみるのもよいと思います。

病棟ごとの違いを知る

精神科の中でも、救急・急性期と慢性期では、雰囲気や仕事の流れが違います。

病棟ごとの違いは、急性期と慢性期の違い|病棟で働き方はどう変わるの記事に詳しくまとめています。

私もいくつもの病棟を経験して、違いを感じてきました。どの病棟で働くのかを、事前に確認しておきましょう。夜勤の条件は、夜勤がきつい人が転職前に確認したい4つのポイントも参考になります。

職場の人の様子を見る

見学のときは、働いている人の表情や、スタッフ同士の声のかけ方を見てみましょう。

見るポイントは、人間関係に疲れたら|次の職場で見る3つのポイントにまとめています。人の様子に、職場の空気が出ます。

精神科看護のよくある質問

精神科看護のよくある質問を紹介する見出し画像

ここでは、精神科看護について、よく聞かれる質問にお答えします。職場や病棟によって、状況は変わります。あくまで、私の経験と考えとして、参考にしてください。気になることは、見学や面接で、直接確かめてみましょう。疑問が解けるだけでも、判断がしやすくなります。

精神科看護師は病むって本当ですか?

人によると思います。私は、ある程度でいいと考え、仕事とプライベートを分けて、エネルギーを回復させるようにしてきました。心がけ次第で、長く働けると感じています。

精神科看護はきついだけですか?

きついこともありますが、それだけではありません。人の心の奥深さを学べ、自分の成長を感じられます。やりがいも大きい仕事です。

患者さんの言葉に傷ついた時はどうしますか?

その言葉を、性格ではなく、病気の症状やそのときの状態として受け止めるようにしています。それでもつらいときは、チームに相談して、ひとりで抱えないようにしましょう。

精神科に向いているか分からない時はどうしますか?

この記事の、向いている人・向いていない人の特徴と、自分を照らし合わせてみてください。見学で、実際の雰囲気を見るのも、判断の材料になります。

精神科の職場を選ぶ時に見るポイントは?

看護師を守る体制、病棟の種類、働いている人の様子を、確認してみてください。条件と人の様子の両方を見ることが、大切です。

まとめ

まとめ、まずは見学で雰囲気を感じようと伝える見出し画像

精神科看護には、気持ちの面でのきつさがあります。それでも、人の心の奥深さを学べ、一人ひとりと深く向き合えるやりがいがあります。向き・不向きを知り、病まないための心がけを持てば、長く続けられる仕事です。転職や異動を考えるときは、看護師を守る体制や、職場の人の様子も確かめてみてください。最後に、この記事のポイントを振り返ります。

この記事のポイント
  • きつさは、体力より気持ちの面が大きい
  • やりがいは、自分の成長と人と深く関われること
  • 一般の病棟より、病気よりも人を見る看護
  • 相手の立場に立てる人、適度に聞き流せる人が向いている
  • ある程度でいいと考え、エネルギーを回復させる

精神科看護に興味があるなら、まずは見学に行って、実際の雰囲気を感じてみてください。その一歩が、自分に合う働き方を見つけるきっかけになります。

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